2005年07月18日
漢詩(6)−施肩吾(1)−夏雨後青荷蘭若に題す
音無さくら緑地公園(北村)
(旧暦 6月13日)
夏雨後青荷蘭若に題す
僧舎清涼竹樹新 僧舎清涼にして竹樹新た
初経一雨洗諸塵 初めて一雨を経て諸塵洗わる
微風忽起吹蓮葉 微風忽ち起りて蓮葉を吹き
青玉盤中瀉水銀 青玉盤中 水銀を瀉(そそ)ぐ
帝都東京は毎日30℃以上の暑い日が続き、そろそろ梅雨明け宣言が出てもいいころですが、現代人は暑いとすぐエアコンをつけたがり、その排気熱でまた気温が上昇して、悪循環を繰り返している今日このごろです。
我が家の近くを流れる石神井川も護岸工事の所為で、趣も何も在ったものではありませんが、少し下流に、湾曲して流れていた旧河川が公園として残されています。
崖から水が染み出して、ひんやりとした雰囲気で、マイナスイオンもたっぷり。往時の人達が涼みに来たというのも頷けます。
さて、唐代の漢詩は春と秋のものが多く、夏の詩は少ないようです。
旧暦では夏の季節は4月、5月、6月にあたり、年中行事も夏は暑さのせいかあまり熱心に行われなかったようで、上巳(3月3日)に比して端午(5月5日)の詩は少なく、冬至の詩は多いが、夏至の詩は滅多にないのだとか。 続きを読む