さぽろぐ

文化・芸能・学術  |札幌市中央区

ログインヘルプ


2007年05月06日

天文(7)-隕石孔(1)

 天文(7)-隕石孔(1)

Meteor Crater From Wikipedia

 (旧暦  3月20日)

 傘雨忌 小説『末枯』『春泥』、戯曲『雨空』『大寺学校』、句集『道芝』『流寓抄』などを発表し、昭和12年(1937)、岸田國士らとともに文学座を結成、演出家としても活躍した小説家、劇作家、俳人久保田万太郎の昭和38年(1963)の忌日。 俳号の傘雨から傘雨忌とも呼ばれる。梅原龍三郎邸の会食会で赤貝を喉に詰まらせて急逝、享年74歳。

 春夫忌 雑誌「三田文学」や「スバル」などに詩歌を発表。後に小説『田園の憂鬱』『都会の憂鬱』『晶子曼陀羅』などを発表して活躍した耽美主義の詩人、小説家、評論家佐藤春夫の昭和39年(1964)の忌日。 自宅でラジオ録音中、心筋梗塞のため急逝、享年72歳。

 [impact craters on Earth]
 
 隕石が衝突してできた隕石孔として有名なのが、アメリカ合衆国のアリゾナ砂漠北部フラッグスタッフ(Flagstaff)市の東35 miles (55 km)にあるバリンジャー隕石孔[the Barringer Meteorite Crater (or the "Meteor Crater")]です。

 この隕石孔は、コロラド高原の局地気候が現在よりも寒冷湿潤であった約5万年前の更新世(Pleistocene;180-160万年前~1万年前)に、直径約50mの金属鉄(Fe-Ni合金)から成る鉄隕石(nickel-iron meteorite)の衝突によって形成されました。

 直径約1,200 m (4,000 ft)、深さ約170 m (570 ft)、クレーターを取り囲む縁は周囲の平原から45 m (150 ft)の高さになっており、最近の調査では秒速12.8㎞(28,600 mph)の速度で衝突し、その衝撃力は少なくとも2.5Mt(TNT火薬250万トン)分の爆発力に等しく、広島、長崎型原爆の160倍にも相当する大規模な爆発を引き起こしたと考えられています。

 現在、地球における隕石孔は "The Earth Impact Database" に170以上が記録されていますが、このデータベースは1955年にCarlyle S. Beals博士(1899~1979)の監督のもとオタワにあるカナダ国立天文台(the Dominion Astronomer)によって始められました。
 現在は、カナダ東部の都市フレデリクトン(Fredericton)にあるニューブランズウィック大学( University of New Brunswick)の惑星&宇宙科学センター(PSSC: the Planetary and Space Science Centre)において非営利の情報源として存続されています。
 Carlyle S. Beals博士は、カナダの太平洋岸のブリティッシュコロンビア州の州都ヴィクトリアにあるカナダ天体物理観測所(the Dominion Astrophysical Observatory)のアシスタント・ディレクターとして勤務し、後に首都オタワにあるカナダ国立天文台(the Dominion Astronomer)で勤務しています。

 彼の研究は、星間空間でのガス雲の性質と同様の熱い星(hot stars)のスペクトル輝線の研究に焦点を合わせましたが、また、古代の隕石クレーターを調査して識別する地球物理学に対しての興味も追求しました。
 
 それとは別に、彼はカナダ天文学協会[the Canadian Astronomical Society/la société d'astronomie canadienne (CASCA)]の設立にも尽力し、1981年に彼の功績を記念して、カーライル・S・ビールズ賞(the Carlyle S. Beals Award)が設けられています。

 さて現在、地球上の隕石の衝突痕と考えられているものの中で、次の3つのクレーターが巨大で有名です。

 天文(7)-隕石孔(1)

 Vredefort crater is the largest verified impact crater on Earth.[1][2] It is located in the Free State Province of South Africa and named after the town of Vredefort, which is situated near its centre. The site is also known as the Vredefort dome or Vredefort impact structure. In 2005, the Vredefort Dome was added to the list of UNESCO World Heritage Sites for its geologic interest.

 第1位 フレデフォート・ドーム(Vredefort dome) 南アフリカ共和国 直径300㎞ 

 フレデフォート・ドームは、南アフリカ共和国フリーステイト州(自由州)にある世界最大の隕石衝突跡で、現存する世界最古の隕石跡でもあり、2005年7月に開かれた第29回世界遺産委員会ダーバン会議で世界遺産の自然遺産物件として登録されました。

 国際自然保護連合(IUCN : International Union for Conservation of Nature and Natural Resources)の報告書によれば、フレデフォート・ドームはヨハネスブルグの南西120kmにあり、隕石の衝突跡の直径は約190kmと世界最大で、衝突直後のドームの直径は約300㎞程度あったと推定されています。

 約20億2300万年前に直径12kmの小惑星が約20km/sの相対速度で衝突してドームが形成され、衝突時のエネルギーは、TNT火薬に換算して87Tt(テラトン: 1兆トン、広島型原爆が15Kt程度なので、広島型原爆58億倍) にのぼると推定されています。

 (http://whc.unesco.org/archive/advisory_body_evaluation/1162.pdf

 つづく

あなたにおススメの記事

同じカテゴリー(天文)の記事画像
天文(21)− メシエ天体(5)
天文(20)− メシエ天体(4)
天文(19)− メシエ天体(3)
天文(18)− メシエ天体(2)
天文(17)− メシエ天体(1)
天文(16)−重力レンズ効果
同じカテゴリー(天文)の記事
 天文(21)− メシエ天体(5) (2016-06-04 20:21)
 天文(20)− メシエ天体(4) (2015-10-27 22:58)
 天文(19)− メシエ天体(3) (2015-06-13 01:53)
 天文(18)− メシエ天体(2) (2014-11-17 20:36)
 天文(17)− メシエ天体(1) (2014-05-04 16:09)
 天文(16)−重力レンズ効果 (2012-12-27 13:33)
Posted by 嘉穂のフーケモン at 21:49│Comments(0)天文
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
削除
天文(7)-隕石孔(1)
    コメント(0)