2005年06月10日
数学セミナー(4)−量子力学(3)−マトリックス(行列)力学
Werner K. Heisenberg ( 1901〜1976)
(旧暦 5月 4日)
源信忌、惠心忌 平安中期の天台宗の僧侶・源信の寛仁元年(1017)忌日。 比叡山横川の恵心院に住んだので惠心僧都とも呼ばれる。
数学セミナー(3)−量子力学(2)のつづき
「ボーアの量子論」(Bohr’s quantum theory)によって、原子の構造、特に水素原子のエネルギー、大きさ、安定性、スペクトルなどを含む構造が説明できるようになりましたが、量子論を整備することは出来ませんでした。
この観点を進めたのは、ドイツの理論物理学者ハイゼンベルグ(Werner K. Heisenberg : 1901〜1976)でした。
ハイゼンベルグは古典力学における物理量をマトリックス(matrix : 行列)で表して量子論へ移ることが出来ることを発見しました。
「マトリックス」いいましても、ウォシャウスキー兄弟が、ワーナー・ブラザースの資本を得て1999年に製作したアメリカ映画で、新感覚のSFXで彩られた重厚かつスタイリッシュな超弩級アクション巨編とは違いまっせ!
となり、ハイゼンベルグは、
とおくべき事を示しました。ここが偉い!
例えば、古典力学での単振動エネルギーは
と表せますが、これをマトリックス表示
に移し、
の関係を用いると、
で表されます。
つまり、マトリックス(行列)という数学的手法により、ボーアの量子条件が自然に表現されることになったのです。
しかし、数学が出てくるから物理学は難解なのであって、言葉で表すと「ふ〜ん」てなもんですかね。
さらにつづく
数学セミナー(31)− ロバートソン・ウォーカー計量(1)
数学セミナー(30)− 調和座標
数学セミナー(29)—ガウスの定理、ストークスの定理
数学セミナー(28)ーテンソル密度
数学セミナー(27)ーシュヴァルツシルト解(3)
数学セミナー(26)ーシュヴァルツシルト解(2)
数学セミナー(30)− 調和座標
数学セミナー(29)—ガウスの定理、ストークスの定理
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