2009年03月20日
天文(11)-Eagle Nebula (M16)
A view of the Eagle Nebula from NASA's Spitzer Space Telescope. Courtesy of NASA/ESA
(旧暦 2月 24日)
お久しぶりですの。ほっ!
しばらく、期末のハードな仕事が続いていたためご無沙汰致しておりましたが、お彼岸ともなり、ぽかぽか陽気で、おめでたいですの!
春の宵は、北の空高く北斗七星(Big Dipper)と我らが桜星章の北極星(Polaris)が光り輝き、北斗七星の柄の先には「春の大曲線」を形成する、うしかい座α星のアルクトゥルス(Arcturus)、おとめ座α星のスピカ(Spica)がひときわ目立っています。
今回のわし星雲(M16)は夏の星座に属しますが、NASAの興味深い写真を見つけたので、寄り道してみましょう。
(June 3, 1764) `A cluster of small stars, enmeshed in a faint glow, near the tail of Serpens, at little distance to the parallel of Zeta of this constellation; with an inferior telescope this cluster appears like a nebula.'
[観測日:1764年6月3日]
暗い星からなる星団で、かすかに光るものとまじっている。へび座の尾に近く、へび座ζ星の緯度線からさほど離れていない。小さな望遠鏡では星雲のように見える。
メシエは、M16(Eagle Nebula)を上記のように記述しています。
わし星雲(Eagle Nebula)という名前は、鷲が羽根を広げた形を偲ばせることから名付けられました。
この星雲を最初に発見したのは、スイスのローザンヌ出身の天文学者であるジャン・フィリップ・ロワ・ド・シェゾー (Jean Phillippe Loys de Chéseaux 、1718~1751)で、1746年のことでした。
この年の8月6日、ジャン・フィリップ・ロワ・ド・シェゾー はAcadémie Française des Science(フランス科学アカデミー)に、自ら発見した8個の新しい星雲を含む21個からなる星雲表を提出しています。
de Chéseaux Messier/NGC/IC
No. 1 M 6
No. 2 IC 4665 ?
No. 3 NGC 6633
No. 4 M16
No. 5 M25
No. 6 NGC 869, h Per
No. 7 NGC 884, Chi Per
No. 8 M 8
No. 9 NGC 6231+z1,z2 Sco
No. 10 M 7
No. 11 M44
No. 12 M35
No. 13 M71
No. 14 M11
No. 15 M31
No. 16 M42
No. 17 M22
No. 18 NGC 5139, Omega Cen
No. 19 M 4
No. 20 M17
No. 21 [M13] - not seen
散開星団と散光星雲からなるM16は、4.7等のたて座γ星の2.5°西北西、天の川の背骨部分の赤経18 h 18.8 m 、赤緯-13° 48' にあり、等級6.0等(星団)、視直径35' x 28'、距離5,500 光年の彼方に約315光年の広がりをもっています。 続きを読む