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2008年02月08日

数学セミナー(16)-一般相対性理論(2)-ほてからに・・・

 

 Two-dimensional analogy of space-time distortion. The presence of matter changes the geometry of spacetime, this (curved) geometry being interpreted as gravity. Note that the white lines do not represent the curvature of space, but instead represent the coordinate system imposed on the curved spacetime which would be rectilinear in a flat spacetime. 

 時空のゆがみを2次元に表現した図。物質の存在は時空の幾何学を変化させるが、この湾曲した幾何学は重力として説明されている。
 白い線は空間の湾曲を表したものではなく、代わりに平坦な時空においては直線となるであろう湾曲した時空に課せられた同等の系を表したものであることに注意すること。(???・・・・・)

 注)時空:時間と空間を同列に扱う物理用語で、一般相対性理論によって、時空は物質の存在によって歪み、この歪みこそが重力の正体であることが説明された。


 節忌  正岡子規の正当な後継者であると言われ、万葉の短歌の研究と作歌にはげんだ明治後期の歌人、小説家長塚節の大正4年(1915)年の忌日
      惜しまるる 花のこずえもこの雨の 晴れてののちや若葉なるらむ  

 (旧暦 1月2日)

 数学セミナー(15)-一般相対性理論(1)-そもそもは・・・のつづき


 アインシュタインは、慣性系(慣性の法則が成立する座標系で、その系で運動する物体は、外力を受けない限り運動状態を変えない)が必ずしも等速並進運動ではない運動をすれば、そこに見掛けの力の場、いわゆる慣性力が生まれるが、これは重力場と同等なものであると考えました。

 なぜならば、非常にせまい範囲に限っていえば、この慣性系自身の運動によってこの重力場を消し去ってしまうことができるからです。たとえば、急降下(加速度運動)する飛行機の中で、無重力状態を作り出すことができるようなものです。

 そこで、アインシュタインは、以下の二つの原理のもとに、リーマン幾何学(Riemannsche Geometrie)を用いて、1916年に一般相対性理論(Allgemeine Relativitätstheorie)を構築しました。

 一般相対性原理(Relativitätstheorie)

 face01 物理法則は、すべての可能な座標系に対して同一の形式で成立する。

 face02 Die Gesetze der Physik müssen so beschaffen sein, daß sie in bezug auf beliebig bewegte Bezugssysteme gelten.
 

 等価原理(Äquivalenzprinzip)

 face04 すべての自然法則は、あらゆる座標系に対して成り立つような等式によって表現されるべきである。すなわち、任意の座標変換に対して共変(一般共変)な等式によって書き表されるべきである。

 face02 Die allgemeinen Naturgesetze sind durch Gleichungen auszudrücken, die für alle Koordinatensysteme gelten, d.h. die beliebigen Substitutionen gegenüber kavariant (allgemein kovariant) sind.

 特殊相対性理論(Spezielle Relativitätstheorie)において物理法則が基準系の選び方によらないことは、

 

を不変に保つ不変量が存在することを示し、それは次式で表されます。

 

 さて、一般相対性理論(Allgemeine Relativitätstheorie)で基礎となる不変量は、次式で表されます。

  
 
 そして、上記4次元リーマン空間の基本形式の係数である重力ポテンシャルは、スカラーポテンシャルの代わりに、10個のテンソル

 

で特徴付けられます。  続きを読む

Posted by 嘉穂のフーケモン at 23:15Comments(0)数学セミナー