2007年07月29日
数学セミナー(14)-相対性理論(5)-特殊相対性理論(5)
Lorentz und Einstein photographiert
von Ehrenfest vor seinem Haus in Leiden.
(旧暦 6月 16日)
数学セミナー(13)-相対性理論(4)-特殊相対性理論(4)のつづき
互いに一定の早さvで相対運動している2つの慣性系 K ( x, y, z, t ) とK' ( x', y', z', t' )において、慣性系 KとK'の空間座標の原点が一致した瞬間を原点、t = t' = 0として、このときに原点から放射された光が真空中を伝わる速さはどの系においても同じだから、K ( x, y, z, t )系 とK' ( x', y', z', t' )系の t および t' 秒後の光の分布は、それぞれ球面方程式より、下記のように表現されます。
ローレンツ変換とは、互いに一定の早さvで相対運動している2つの慣性系 K ( x, y, z, t ) とK' ( x', y', z', t' ) の関係式を求めること、つまり、K 系からK' 系への変換を求めることになりますが、これは数学的には、次式の各係数a~qを求める作業となります。
ここで、K' 系のx' 軸がK 系のx 軸の正の方向に速さv で運動しているとすると、t 秒後のK' 系の原点 x'=0の地点は、K 系では x=vt となるから、x' は次式で表されます。
また、K' 系はx 軸方向にだけ運動していることから y' 式と z' 式の t の係数は0 となる必要があり、y' 式と z' 式および t' 式は次式のように省略できます。
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