2006年05月12日
パイポの煙(25)−地震・雷・火事・親父
A town near the coast of Sumatra lies in ruin on 2 January 2005. This picture was taken by a United States military helicopter crew from the USS Abraham Lincoln that was conducting humanitarian operations.
(旧暦 4月15日)
むかしから、この世の中で恐いものの代名詞として、「地震・雷・火事・親父」という言葉がありますが、最後の親父の語源は、「おおやまじ(大山嵐)」がおやじ(親父)に変化していったんだそうです。
この「やまじ」とは南風のことで、春先などに発達した低気圧が日本海を通過していく際に南から吹き込む猛烈な風をさす漁師言葉で、東海、四国、中国地方でよく使われる言葉だとか。
従って、地震も雷も火事も山嵐(やまじ)も天災なので、本当に恐ろしいものの代名詞としては納得いく内容です。
現在、日本に伝存する最古の正史である『日本書紀(やまとぶみ)』は、舎人親王(676〜735)らの撰により養老4年(720)に完成していますが、第19代允恭天皇(生年不詳〜453、在位412〜453)5年7月14日の項に日本最古の地震記録が記載されています。
五年秋七月丙子朔己丑 地震
(日本書紀 卷十三 允恭紀/安康紀)
「丙子朔己丑」は、丙子(へいし)を朔(月立ち、一日)としたときの己丑(きちゅう)の日は14日にあたります。
具体的には、丙子(1)、丁丑(2)、戊寅(3)、己卯(4)、庚辰(5)、辛巳(6)、壬午(7)、癸未(8)、甲申(9)、乙酉(10)、丙戌(11)、丁亥(12)、戊子(13)、己丑(14)となります。
つまり、允恭天皇5年7月14日(ユリウス暦416年8月23日)に地震があったことを示し、地震は「なゐふる」と読み、「なゐ」とは土地または地面のことで、「ふる」とは「揺れる」との意味です。 続きを読む