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2005年12月29日

先カンブリア時代(2)−全球凍結(2)

 

 直径1mにも及ぶ迷子石(dropstones:氷河堆積物)

 (旧暦 11月28日)

 山田耕筰忌  日本の洋楽界の黎明期を拓き、明治、大正、昭和と日本の洋楽をリードし続けて今日の水準にまで引き上げた作曲家山田耕筰の昭和40年(1965)の忌日。歌曲『からたちの花』、『この道』、童謡『赤とんぼ』、『ペチカ』、『待ちぼうけ』などがよく知られている。

 先カンブリア時代(1)−全球凍結(1)からつづく

 ハーバード大学地質学教授ポール・ホフマン(Paul F. Hoffman )博士が発表した全球凍結(赤道付近で−50℃、陸上で3,000m級の氷層、海洋で水深1,000mまで凍結)の証拠は次のようなものでした。

 1. 南アフリカ・ナミビア北部の8億年前〜6億年前にかけての地層からホフマン博士等によって発見された、氷河によって運ばれたと推測される直径1mにも及ぶ迷子石(dropstones:氷河堆積物)の存在。
(古地磁気分析により、当時赤道近辺であったと推定される場所も含まれる)

 2. 同じく南アフリカ・ナミビア北部の氷河堆積物を示す地層の上の約50mにもなる厚い炭酸塩岩層(キャップカーボネイト、cap carbonate)の発見。
 全球凍結の終結時には、火山活動によって放出された二酸化炭素が大気中に蓄積(現在量の200〜1500倍)されており、全球凍結が終結して海の氷が溶融すると大量の二酸化炭素が海水中のカルシウムイオン等と反応して炭酸カルシウムとなって沈殿し、分厚い炭酸塩岩層を形成した。


 

 3. 氷河堆積物の前後の炭素同位対比(carbon-12とcarbon-13の存在比)の精密測定の結果、氷河期の地層のcarbon-13の存在比が高く、本来ならば生物活動により有機物に取り込まれるためにcarbon-13の存在比が低くなるはずだが、このことは海洋の大部分の生物活動がほぼ完全停止していたことを示していた。またその範囲は、全地球規模であった。  続きを読む

Posted by 嘉穂のフーケモン at 14:39Comments(0)先カンブリア時代