2005年05月27日
となり村名所あんない(18)−北村(3)−名主の滝
名主の滝公園
(旧暦 4月20日)
JR京浜東北線王子駅北口から北に向かって徒歩約10分で、「名主の滝公園」に着きます。
洪積世台地である武蔵野台地と荒川の氾濫源であった低湿地の境にある王子には、かつて7つの滝がありましたが、今はこの名主の滝だけが残っています。
北村の案内板によると、
名主の滝は、王子村の名主畑野孫六が、その屋敷内に滝を開き、茶を栽培して、一般の人々が利用できる避暑のための施設としたことによるもので、名称もそれに由来しています。
その時期は、嘉永3年(1850)の安藤広重による「絵本江戸土産」に描かれた「女滝男滝」が名主の滝にあたると思われるので、それ以前のことと考えられています。
その後、明治の中頃、畑野家から貿易商である垣内徳三郎氏の所有となり、垣内氏は、好んでいた那須塩原(栃木県)の景色に模して、庭石を入れ、楓を植え、渓流をつくり、奥深い谷の趣のある庭園として一般の利用に供しました。 続きを読む