2005年05月15日
クラシック(11)−ベートーベン(2)−『エグモント』序曲
Johann Wolfgang von Goethe(1749〜1832)
(旧暦 4月 8日)
1786年9月3日、ワイマール公国の宰相であった37歳のゲーテは、理想とする政治に行き詰まり、また10年にも及ぶシュタイン夫人との交際にも決別して、突如として郵便馬車に乗り、イタリアへと旅立ちました。
ヴェローナ、ヴィンチェンツァ、パドゥア、ヴェネチア、フィレンツェなどを経てローマに入るまでの間、イタリア・ルネサンスのさまざまの芸術に感動したゲーテは、翌年イタリアで戯曲『エグモント』を完成させます。
戯曲『エグモント』は、16世紀にイスパニア(スペイン)の圧制に苦しむネーデルランドの民衆を救おうと、独立運動を指導して立ち上がった軍人/政治家ラモラル・エグモント伯爵(Lamoral Egmont 1522〜1568) というオランダの英雄をモデルに描いたものです。 続きを読む