2004年12月25日
パイポの煙(8)-トラウマ(3)
北大恵迪寮名物 大ジャムプ大会
(旧暦11月14日)
今回、その影響が長く残るような体験または重い心の傷は、私の知人におきた世にも恐ろしい出来事です。
もう30年以上も昔、馬糞風と共に冬が去り、蝦夷地のサトホロベツにもようやく遅い春がやってきたころ、学園紛争の影響で入学式もとりおこなわれず、何の実感もないまま札幌農学校に入校した私達新入生は、それぞれのクラブに入部して学生生活を始めました。
その中に、岩手県のYという山奥の町から、はるか離れたK市という地方都市に下宿して高校に通い、今度現役で入学したT君という学生がいました。
T君は、郷里では神童といわれ、皆の期待を一身に背負って、津軽海峡を渡ってきた純朴な少年でした。
その彼が、どうしたわけか応援団に入団し、髪を伸ばしはじめました。そして、その事件は起こったのです。 続きを読む