2005年07月01日
歳時記(4)−夏(2)−文月
『市中繁栄七夕祭』歌川広重:江戸後期
(旧暦 5月25日)
何だかんだと忙しくしているうちに水無月6月も終わってしまい、文月7月を迎えてしまいました。
春秋糸も限りなく
文月の夢は織女星(おりひめ)の
あわれ手稲の衣かな
山の端深くたそがれて
今宵銀河の祭日の
永劫の空を眺むれば
天空流る星一つ
(昭和17年度 恵迪寮々歌 「春来にけらし」 3番)
日本では、旧暦7月を文月(ふみづき、ふづき)と呼び、現在では新暦7月の別名としても用いています。文月は、文披月 (ふみひらづき)や書披月 (ふみひろげづき)という異称もあるようですが、7月7日の七夕に詩歌を献じたり、書物を夜風に曝す風習に因み、「文披月(ふみひらづき)」が転じたとする説が有力とされているようです。 続きを読む
2005年06月07日
歳時記(3)−夏(1)−6月
Summer triangle and constellations.
(旧暦 5月1日)
英語で6月を意味するJuneは、ラテン語のJunis、gens(family)からきたと云われています。
またローマ神話の最高神であるJupiterの妻Junoの祭典が、6月初めに行われたところから、Junoと関係があるとも云われます。
Junoは婚姻の保護者であるところから、 June marriages are happy. (6月の結婚はしあわせ)ということわざもあります。
イギリスの夏(summer)は5月半ばから8月半ばまでで、アメリカでは夏至(summer solstice)から秋分(autumnal equinox)の間までをさすようですが、いずれにしても6月は夏の盛りのようです。 続きを読む
2005年04月28日
歳時記(2)−春(1)−郭公
Chkoo(Cuculus canorus)
(旧暦 3月20日)
郭公は、夏、日本に渡来するカッコウ科の渡り鳥で、自分では巣を作らず、モズやホオジロなどの巣に卵を産んで雛を育てさせるそうですが、別名閑古鳥、呼子鳥とも呼ばれています。
学名はCuculus canorus、英語名はchkooと云い、1年に1,2個くらいの卵を産み、その1個ずつを他の小鳥の巣に持って行き、その鳥がいない時を見計らって卵のひとつを取り除いて、代わりに自分の卵を置くというとんでもない習性があります。これを「寄託育成」というそうです。
その際、卵の大きさも色も同じような養い親鳥を選び、雛が生まれると足で他の雛を巣から落として、養い親が運んでくる餌を独占し、養い親よりも数倍大きな鳥になって3週間くらいで、親の郭公が呼ぶ声を慕って巣立ちします。 続きを読む
2004年12月15日
歳時記(1)-冬(1)-クジラ会
クジラを食べちゃいました。
グリーンピースの活動家からは怒られそうですが、たいへん、たいへん、おいしかったです。
子供の頃は、しょっぱい塩クジラやクジラのベーコン、晒しクジラ(九州では「おばいけ」と呼び、酢味噌で食べます)が良く食卓に上っており、豚肉や牛肉などはめったに食べたことがなかったのに、この頃はクジラといえば高級品ですね。 続きを読む